2016年8月1日月曜日

人生の寂しさと満足度



アイビーを刈り込んだ後に出てきたローズマリー。
枯れてしまった部分はあるものの新芽が出てきてる。
挿し木したものはどうやらだめみたい。
それとも、根付くといわれている三週間待ってみるか。



⭐︎⭐︎⭐︎


昨日買い物でコスコへ行った時のこと。
日本ではどうか知らないけれどこちらではたくさんの試食ブースが出る。
週末ともなると人も多いし、試食で待つ人もブース前にちらほらといて長いと結構待つ。
サンドイッチを配っていた年配(大体が年配の方が配っている)の柔和な雰囲気の白人女性に
『随分待つんだな』とかとても嫌らしい感じで言ってた電動車椅子に乗られた男性がいた。

『今始まったばかりで、こちらの方にも待ってもらってます。 
 あと1分ほどでできますからもう少しお待ちくださいね』
と、女性が声をかけると商品について的外れな質問を始める男性。
 この段階で、その場にいた30代くらいの子供連れの女性はその雰囲気を察しやや離れる。

私は買いたいものがあったのでちょうど電動椅子の方のすぐ横にいたから会話がよく聞こえ、
ブースの女性がその一分間を埋めようと何のこともない世間話を始めたんだけど、お決まりの
『So, anyway, how're you doing today? 』に男性が『I don't know.』。
時々こんな答え方する人いるなぁと、男性の子供っぽさに対してブースの女性の切り返しに感心した。 

『あら。どうしたのかしら、よく眠れなかったのですか?』
『毎日どんなことがあっても6時前には起きている』
『早起きでいらっしゃるのですね。(笑顔)お仕事ですか?』
『違う。軍人の息子のためだ』
『お早い仕事なんですね』
『一緒に住んでるわけではない』

と、こんな感じで的外れな会話が続きサンドイッチが出来上がって配られた時に
すぐ隣にいる私に最初の一つをオファーしてくれるような仕草だったのでお礼を言って一つとった。 
このブースの女性の対応に満足したように見えた男性。
それに私にオファーしてくれるくらいだから自分勝手な方ではなさそう。

電動椅子で移動してる方、これは男性に多いのだけど、とても難しそうな人をみる。
勿論誰もが注意して歩いてはいても背丈のない子供などがコツンと当たったりした時に
とてつもない勢いで怒鳴る人もいて、私なんかも更に注意するようになった。
別にその子供が暴れていたわけでもなければ本当にほんの少し触れただけ。


その後も買い物中に何度も彼を見かけたけど買い物してる風には見えなくて、そして一人。
ひょっとしたらこの方は寂しいのかな、と思った。
大体アメリカでは買い物一つとっても車がないと難しく、かなりの高齢の方でも運転してる。
逆に何らかの状況で運転できなくてしかも家族がそばにいない人もいて、
私の知人などはご近所(と言っても隣の家は見えないくらい)のそんな方の足になってあげてる。 
どんどん孤立して行って自分ではどうにもならない精神状態になることもあるのだろうな、
なんて想像するのと共に、あのブースの女性のようにうまく会話を持っていける姿勢の方を尊敬した。

なんてことない日、私の思考をちょっと留めた出来事。


土曜日、車窓を眺めながら

遡ること2011年。北米西海岸。 当時住んでいた家から見える空。 早朝に子供を学校へ送る時にしばし見惚れていた。 何だかなぁ。 一体私はどこに住みたいのだろう。 この空の色は南国では見られない。 現在住んでいる土地の空の美しさはまた違うものがあるのだけれど...